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夢を叶える夢を見た その3「好戦的であることとリスク」

またしても「夢を叶える夢を見た」からの抜粋である。
アンケートでは飛ぶために必要な資質として「性格」というキーワードがでてきた。

では飛ぶために必要な性格とはどのようなものなのだろう。本書では次ぎの4つの性格について説明されている。

1.深く考えない性格
2.見切れる性格
3.自分に地震を持てる性格
4.好戦的な性格

それぞれどれもハっとさせらるのだが読んでいて強い共感を感じたのが「4.好戦的な性格」である。

三迫ジムの会長の三迫仁志が私に語っている。

「運動神経のいいヤツほど、パンチを食らわないんです。サッと逃げるから。パンチを避けるんじゃなくて、逃げるんです。 逃げるということは、自分のパンチも相手に届かないわけでね。で、どうなるか。ひとつも打たれていないけど、勝てない」

こういう言葉を聞くと、ボクシングの深さを感じる。「ひとつも打たれていないけど、勝てない」という人間は、どこの世界にもいる。 それもひとつの生き方ではあるが、「好戦的」とは対極にある。

これを読んで思った。例えば人と話をするときに結構つっこんで話をすることもあるし、そうでない時もある。 ゆるい話を延々とされると内心、時間の無駄だから消えてくれ、と思うこともある。逆にこの人には本気で話さないとマズイな、 というオーラを放っている人もいる。

例えば石井先生と話す時に適当な気持ちになることはない。かなり真剣勝負である。なので緊張もする。けれどえるものも大きい。

恋愛だってそうだ。人間関係が構築されるまでは、相手が自分にとって大事であればそれだけ緊張するし、真剣にもなる。よく 「リラックスできるので」とかコメントする人がいるがバカではなかろうかと思う。男女間に限らず人と人の関係の本質が問われるのは 「せっぱ詰まった時」とか「緊急事態」とか非日常的な場面においてである。

けれどそうした場面での信頼関係は「ひとつも打たれない」間合いからは発生しない。 痛みのリスクをともなう踏み込みや跳躍なしには人と人の関係は深まらない。これは僕の実感である。 ゆるい関係には恥をかいたり傷つくリスクもないがえられる感動もそれなりのものでしかない。

僕は戦争を経験していないけれどこの感じは「戦友」といった感覚に近いのだと思う。理屈ではないのだ。 強く負荷のかかった状況を共有したという体験が共通言語となり、言葉以前にエンタングル感覚を引き起こすのである。

リスクの大きさと面白さや充実感は表裏一体の関係にある。虚空への飛翔をせずにつくりあげた関係性はそれだけのものでしかない。 自分をさらけ出すのは勇気がいる。必ずしも相手に自分が受け入れらるわけではない。カッコ悪い思いをすることもある。恥ずかしい時もある。 しかし、そのリスクをおかすことなしには深い信頼関係は成立しない。

カッコ悪いことはどれだけたくさんやってもそれはリカバーできる。そうやって少しずつ自分を理解し、人を深めていくしかないのだ、 と僕は思う。

メモ:キレイな女性でも魅力のない人もいる。逆に外見は普通でもえらく魅力的な人もいる。いつも何でだろうな、 と思っていたのだけれど、人との関係性をつくろうとするリスクをとれるかどうか。それが理由なんだと思う。 それは外観とは関係ない部分での人の魅力なんだろうな。

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コメント

人間の本質ってのは「緊急時」に出やすいよね。
恋愛しているときって ある意味「緊急時」だと思うので
「リラックスしている」人ってのは、恋愛中では無いと思うね。

「自分をさらけ出すのは勇気がいる」ってのよくわかる。
こないだ 華ちゃんにも話したんだけど「飲んでも壊れない人ってのは心に闇を持っている人」なのではないかと思う。
自分を出す勇気が無く、お酒飲んでも「恥ずかしい自分」をさらけ出せないんだと思う。
でも大田チンがお酒飲んであそこまで酔っぱらうのは、違うかなー。(笑)

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